Nam/Okko/Nam 寡黙な饒舌・饒舌な沈黙 ぶどううり・くすこ? |
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不覚にも厄介な人と厄介な関係になってしまった。 フットワークは軽いわ人を挑発するわ自信に揺るぎは無いわ、 一歩間違えれば四面楚歌だと言うのに何故か彼の周りには味方が多 も増してファンも多い。 を開拓しそちらの延伸にもさりげなく余念が無い。 多分普通の人間ならそう言う人と一線は越えない。 白いだろうから。 でも、本当に… 毎に再認するとかなり複雑な気持ちになる。 愚痴を言っても何の解決にもならないけど。 だからねソンベ、 れる?余韻を大事にしてとか高望みの贅沢は言わないけど、 っても良いと思うんだ。? 「ソンベ、お茶と何か食べる?」 「あるの?」 「千枚漬サンドイッチなら」 「なら良い。寝る」 「おやすみ」 体よくあしらわれてしまった。おっこも強かになったな。 のせいもあるんだろうか。 それにしても不覚を取った。 たのに越えてしまったのは魔がさしたとしか言い様が無い。 おっこと言う人間が嫌いな訳では無い。 直越えたくなかった。揺らぎが生じてしまうから。 多分好きの種類がこの迷いの原因かも知れないな。 そうという考えは更々浮かばない。肉体も多分反応しないから。 さんにはこう言う自分を見せたくないし。 念の為に自分のベッドに戻っておっこに背中を向けて横になる。 ない。 い訳しつつ。 こう言う時に言うべき言葉は未だに見つからない。 も出来るのに。? ソンベと別行動になって少しほっとする。 は物理的な距離もあった方が良い。 う人だからこちらにも色々伝わってしまう。良い事も悪い事も。 者。 あのさソンベ、戸惑ってるのは僕も同じなんだけど? 収しようと言う試みはとても前向きで好感が持てて貴方らしいんだ 物に関する事くらいは一言あっても良いんじゃないかな? とって冗談口でいじる事がお似合いの後輩のままなの? ああ。 こう言う時視覚だけでなく思考回路も覆ってしまう様な出力装置が いのにと思う。ああ、この発想、創作にも転用出来そうだな。 しばかり明るくなれるかも知れない。 閑話休題。 口で喋る気が無いのなら肌に訊いた方が早いのかなとは思うけど、 言う風にソンベを啼かせる事が出来た験しが無いし… を割ってくれるんだろうかと言う一抹の不安もある。 るし。? 吸引力があるだの魔性と呼ばれたりはしてるけどはっきり言って自 只自分の思う所に従って動いていると言うだけで他意は無いつもり けを視て魔性と言われるのなら多分それは自己責任の範疇なのだろ ……おかしいな。 りすぎなのか? おっこはこう言う時にも口数が少な過ぎる。 一とも言える不満だ。私の中では不満未満のレベルだけど。 生まれた時間の408日と言う差異は言った方が良い言葉を遮って 大きな障壁なのだろうか。『ソンベ』 ど、それが障壁の表明だとするのなら要らない。 こに分け与えて同じラインで他愛も無い話が出来ればなどと非建設 零したくなる。そうしても楽にならないからしないけど。 ツイッターは用い方によっては感情を切り取ってプレパラート状に 果もあるらしい。 何処かにあるのだろうか。 とりあえず逃避も兼ねて別の事を呟いておこう。 てしまうよりはましだ。? 家鳴りと微かな息遣いに促されて目を覚ます。 「ソンベ?」 「隣、良い?」 「どうぞ」 下着で滑り込んで来るんだ?そして背中向けちゃうんだ?なら、 必然性なくない? そう言う不審感も互いの体温が馴染み、 第に薄れてくる。そして不意に気付く。 一戦も交えていないのにこの汗は不自然じゃないの? 度も……あ、あった。 でもあれは…いや、でもなぁ…御都合主義過ぎないかな、 でも、それ以外に多分説明は出来ない訳で。 自惚れてしまって良いんだろうか? 事が出来る存在だと。 「ソンベ」 「ん」 「顔、みたい」 「私は、見せたくない」 「どうして?」 「おっこが訊くのか?それを」 「ソンベの口からちゃんと聞きたい」 ソンベの体が揺らぐ。それに伴って僕も体を反転させよう… なかった。 うん、まあ、良いけど。 がまだ良いし。下半身は…ここからは雪崩れ込まないか多分。 「緊張感がありすぎるのも」 「うん」 「人間関係としては余り良くは無いな」 「そうだね」 「ここ暫くの私はそれをおっこに押し付けてたな。ごめん」 「ちょ……らしくないな」 「らしくなくさせてるのは何処の何方様だ」 「誰だろう?」 溜息を吐かれてしまった。 「よし、決めた」 「何を?」 「解決策」 くぐもったいつもの企み声がしたかと思うと、 「そ、ソンベ?」 「おっこ、次のタイミングから抱いてくれ」 「抱く…って…その、僕がソンベに?」 「そうだが何か?」 我ながらかなり間抜けな問いにソンベのドヤ顔を連想しそうな見事 どうしてそうなるのか全く訳が判らない。 そして固まってしまった僕を溶かす様に耳に滑り込む拗ねた声。 「つまりだな…おっこは私を甘やかしなさい、と言う訳で」 「甘やかされたいから抱けって?」 「抱きながら甘やかして貰う事は出来ないだろう?」 あー、まったくこの人は。 う言うのかな?堪んないよ、まったく。 「言っとくけど、慣れて無いよ?」 「だろうな」 「ソンベは慣れてるだろうけど」 「そう見えたか」 ちょ…ソンベ、骨が痛い!やめ…ちょ、緩めて。 「……ぜぇぜぇ……」 「こんなのはおっことが初めてだ、バカ」 そして上昇する体温と体の一部の硬度。 夢じゃないよねエイプリルフールはまだ先だよね? 「ソンベ、対面させて」 「駄目。罰として今日はこのまま抱き枕になってなさい」 「一晩中?」 「一晩中」 まあ、それなら良いか。明日から仕切り直しと言う事で。
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